更新日時:2012-06-15 02:28:44
投稿日時:2012-05-29 12:16:12
『甘噛み師』 桜 真之介
著者の作品紹介
新宿三丁目雑居ビルの一室に看板を掲げる男の職業はマッサージ師である。しかし一風変わった技でもって金銭を頂戴している。肩や腰のつぼを押さえ、さする一般のマッサージ師とは違い噛むのである。つぼとなる要所を舌で捜し、歯を立て時には強く、時には赤ん坊のようにやさしく吸いまわし患部を治癒するのである。この方法が医学的に正当とは言いがたいが不思議と男の店には毎晩客が訪れていた。それもすこぶる美人の女性客ばかりなのである。
略・・・
噛んでマッサージするマッサージ師なんて廻りにはいないからだ。そもそもこれがマッサージと呼べるものかどうかも分からない。まあ、体を噛んで「気持ちがいい」と言って貰えるのだからマッサージでよいのであろう。
名刺の肩書きは「甘噛みマッサージ師」ととりあえずつけておいた。本当は「一級甘噛みマッサージ師」と書きたかったのだが、別に免許もないし、どこからどこまでが一級か分からないから胡散臭くなりそうで止めたのだ。(充分、胡散臭いのだが・・・)
略・・・
噛んでマッサージするマッサージ師なんて廻りにはいないからだ。そもそもこれがマッサージと呼べるものかどうかも分からない。まあ、体を噛んで「気持ちがいい」と言って貰えるのだからマッサージでよいのであろう。
名刺の肩書きは「甘噛みマッサージ師」ととりあえずつけておいた。本当は「一級甘噛みマッサージ師」と書きたかったのだが、別に免許もないし、どこからどこまでが一級か分からないから胡散臭くなりそうで止めたのだ。(充分、胡散臭いのだが・・・)
目次
P1... 『甘噛み師』 桜 真之介
P4... 「みどりという女」
P10... そら豆の女
P19... 「おかまだって噛んでほしいのよ」