小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

SINRAN~9.11~

INDEX|1ページ/1ページ|

 
村のはずれに像が立っていた。

親鸞上人の像だ。

そこへ浄土真宗一行がやってきた。

「南無南無・・・」

「上人様、どうぞお導きを・・・」

親鸞上人の像をおがんでいると台座に何やらボタンを発見した。

「何だろうこれは」

ポチッ

押した途端一行は緑色の光につつまれ、

シュイン

と移動してしまった。

気が付くとそこは・・・

プップーーー プワーン

ブロロロローーー

カッカッ コツコツ

ざわざわざわざわ

アメリカ一の大都市ニューヨークのど真ん中だった。

「こ、これは一体!?」

おどろく一行の前に、ニューヨークに似つかわしくない

僧侶の姿をした人物が現れる。

「あ・・・あなたは・・・!」

現れた人物は、親鸞上人その人だった。

上人は錫杖を静かにならし語った。

「2001年9月11日、航空機を使った4つのテロ事件が起こった・・・」

一行の一人が言う。

「アメリカ同時多発テロ事件ですね」

「そう・・・」

上人の錫杖の上にぼんやりと映像が見えた。

「世界貿易センタービル・・・」

航空機がつっこむビルの様子が映る。

「忘れてはならないことこの上人がしかと記憶した・・・」

そういって上人はぼんやりと、像のような形になっていた。

そうして一行はその像とともにニューヨークの仏教寺院の

前に立っていた。

「私は記憶している・・・大事な事を・・・」

その時、一行は何かを見たような気がした。

でも、何かは思い出せなかった。

気づくと一行は村の親鸞上人像の前に立っていた。

上人像の前には一匹の白い猫がいて、一行をみると

「ニャーオ」

とないた。

     おわり
作品名:SINRAN~9.11~ 作家名:ぽてすけ