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海野ごはん
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不倫ホテル

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不倫ホテル・・・福岡編




 福岡の夕闇の街、湾岸道路の都市高速を走るとイルミネーションの中を潜り抜けて行くようだ。都会の中空部を曲がりくねりながらハンドルを切っていくと、目の前にタワーが見えてくる。
近づいて行くと鋭角に尖ったタワーは、まだ星が輝けない紺色の天空に向かいフロントガラスのフレームをはみ出すようにそそり立ってる。 
 左手に海、右手に光箱のような四角いビルをいくつか過ぎると、今度は壁のようなホテルが目の前に現れてくる。海に向かったビルの片方の先端が三角形に細くなり、ヨットのセールのようなデザインになっている。実際、帆船をイメージして作られたホテルらしい。
この海に突き出たような三角部分には海が一望できるジャグジー風呂が備え付けられている。
そして横には大きな半円球のドームがあり、福岡の中でも洗練された街づくりになっている。大型スーパーが繁盛していた頃、その会社が球団とセットで作り上げた街だ。
時代は変わり、今は外資系の有名ホテルへと名を変えた。

この道を通るたび、紗枝子を思い出す。僕が初めて不倫の恋をした相手だ。

 

僕は市内で婦人服の店を経営していた。ちっちゃな店でNYやロスの有名人が着たドレスを買い付けては店頭に並べていた。バブルは終わっていたが、そこそこのお金持ちはまだたくさんいた。
セレブという言葉がまだない時代、ハリウッド女優の衣装やプレタポルテの服を販売していた。
 紗枝子はお店のお得意様だった。旦那は会社を何個も持っていて、お金には困らない有閑マダムだった。
年齢は僕より7歳年上で、その頃彼女は44歳だった。年齢の割には若く見え、とても僕より年上には見えなかった。だけど、時折見せる悲しい顔は、やっぱり年上のお姉さんだった。
同年代とは違う近寄りがたい雰囲気を携え、すでに大人の僕でさえわからない未知数の部分を持っていた。


作品名:不倫ホテル 作家名:海野ごはん